コキンメフクロウに慣れて貰う

手の上でくつろぐコキンメフクロウ
手の上でくつろぐコキンメフクロウ
コキンメフクロウを呼び寄せる
コキンメフクロウを呼び寄せる

小型フクロウの中で、コキンメフクロウはポピュラで人気の種です。フクロウという印象が薄いフォルムですが、見た目がスズメのようで慣れ親しんでいる鳥に似ていて、取っつきやすい種だと思います。

縁があって、そのコキンメフクロウを数ヶ月間お預かりしたことがあります。目的は人に慣れて貰うことです。

この子をお預かりした瞬間から、ペットとしての飼育は大変難儀すると感じました。人が側にいると怯えてうずくまってしまし、自立しなかったのです。もちろん用意したパーチにも留まれません。人を避けたい一心で身体を硬直させてうずくまるしかない。そんな印象でした。

そのような状態のフクロウでも、人に慣れて貰うための手立ては一つしかありません。時間を掛けてゆっくりと丁寧に接してあげる。先人たちが作りあげてきた人に慣れて貰うための所作を、とりわけ丁寧におこなう。それしかありません。

その甲斐あってか、お預かりしたコキンメフクロウをパーチから呼び寄せることができました。しかし、この子にはそれ以上望むことを控えました。多くを望むことでこの子に負担が掛かりそうですし、築きあげた信頼関係はその相手が変わるとゼロ若しくはマイナスからの再スタートとなり得るからです。

多くの動物がそうであるように、フクロウをはじめ猛禽類の仲間たちは、その人がどのような人間なのか。また、いまどんな気持ちでいるのかを見極める高い知能を備えていると、ペットとしてフクロウを飼育していて感じています。

※ウチで飼っているスピックスコノハズクもそうですが、フライトや呼び寄せるために敢えて体重を落としているわけではなく、食事のタイミングなどに合わせてそれらをおこなっています(こちらにも綴っています)。また、ペットとしての飼育の仕方や関わり方が人それぞれですので、人から離れた大きなケージ越しに鑑賞する飼育方法であれば人に慣れる必要もなく、さほど気にしないで良いのかもしれません

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